2012/2/2 名古屋みつばち交流サロン、ファームエイド名古屋報告書 

2011年11月19日、20日に名古屋で「名古屋みつばち交流サロン」及び「ファーム・エイド名古屋」に参加してきました。 今回初めて名古屋で開催された「ファームエイド・名古屋」は19日、20日の両日熱田区の白鳥庭園で、「名古屋みつばち交流サロン」は19日にお隣の名古屋学院大学内で開催されました。

写真は愛知商業高校の養蜂部の子たち。かわいい!

 
 


「名古屋みつばち交流サロン」では・日本在来種みつばちの会・名古屋市養蜂組合・マルハチプロジェクト、名古屋学院大学、長者町ハニカム計画・中部日本みつばちの会・鹿島建設中部支社、また名古屋学院大学地域連携センターによる名古屋市内の商店街支援事業に関連し、日比野商店街・柳原通商店街・桜山商店街・笠寺観音商店街・愛知商業高校の方々が参加されました。

「ファームエイド・名古屋」では20日に「白鳥マルシェ・トークセッション」を原田さとみさんの司会のもと「白鳥マルシェ」出展生産者の紹介トークを行いました。
その後、みつばちトークセッションを原田さとみさんの司会で名古屋学院大学の水野さん、日本在来種みつばちの会藤原さん、銀ぱちの田中で行いました。


今回両日に関わって頂いた各団体の方々に、活動の紹介や両日のイベントの感想をまとめて頂きました。

マルハチプロジェクトの松良さん
名古屋学院大学の水野さん
長者町ハニカム計画の佐藤さん
愛知商業高校の梶原さん

なお、両イベントについては名古屋学院大学の水野さんのブログもご覧ください。

http://milepost.exblog.jp/17056415/
http://milepost.exblog.jp/17056602/

マルハチ・プロジェクト実行委員会
委員長 松良宗夫 

名古屋のマルハチ・プロジェクトは2010年に名古屋で開催された国連の国際会議「COP10(生物多様性条約締結国国際会議)」を契機に名古屋都心のビルの屋上での養蜂をスタートさせたプロジェクトです。農業をはじめとした植物との関わりでのミツバチの重要性、そしてそれが減少する問題の深刻さを多くの人に知っていただきミツバチをはじめとする「生物サービス」の恩恵を少しでも理解して、それを大切に継続して利用し続けるための行動を起こしていただきたいとの思いから始めました。もちろんこれは銀座ミツバチプロジェクトさんが訴え続けてきたことでもあります。東京出張の度に先達たる銀座ミツバチプロジェクトの田中副理事長にしつこくアピールして教えを乞うたのがついこの前だった気もします。実際にまだ2、3年前のことでもあるのですが、COP10の翌年である本年2011年になると銀パチさんとの協働が急速に進み、9月に銀パチのみなさまと徳島の阿南市へ、10月にはついにファームエイド銀座に出展させていただき、同月に岡山新庄村訪問と目まぐるしくご一緒させていただく機会が増えました。また、札幌の「さっぱち」さんや北九州の「小倉ミツバチ」さんへも訪問。それぞれの地域で高い志しを持って活動していらっしゃる方々にお会いでき、とても刺激を受けた充実の年でした。11月に初めて開催された「ファームエイドなごや」では岐阜の郡上市から10月のファームエイド銀座に続き出店いただき、大消費地である名古屋圏と周辺の生産地との連携の道筋をつけることが出来たのではないかと思っております。当地名古屋では私たち以外に都心養蜂の長者町のハニカム計画や名古屋学院大学での地域商店街での活性化を目的としたプロジェクト含めた都市養蜂が盛んに行われています。それぞれが特色を持ち、目的に即して活発な活動を続けています。我々マルハチ・プロジェクトもこれからもより多くの方々へ生物多様性や環境問題などを「自分ごと」にしていただく機会作りを続けていきたいと思っています。 甘いハチミツは自然と仲間を増やす力があるように思います。優しい気持ち、嬉しい気持ちになれるハチミツの甘さで、日本中の人々に笑顔が生まれることを願っています。


名古屋学院大学経済学部教授
名古屋学院大学みつばちプロジェクト
  水野 晶夫

名古屋学院大学でのまちづくり活動の始まり(2000年-2006年)
経済学部のキャンパスが愛知県瀬戸市にあった2000年度、経済学部に政策学科が創設されました。その新学科の「まちづくり」関連科目を担当することになった私水野は、講義とは別にフィールドワークを行う実践型授業を模索していました。 そこで、その当時の学生と一緒に、瀬戸市中心市街地にある銀座通り商店街にてまちづくり事務所を開設し、商店街活性化をミッションとした実践活動を始めました。翌年2002年には、学生運営のまちづくりカフェ「マイルポスト」をオープンさせ、やがて商店街は空き店舗が埋まり、通行量が増加し、活性化モデル商店街として他地域から多くの視察団体を受け入れるまでになりました。 経済産業省「がんばる商店街77選」に選ばれる(2006年)
 商店街も、空き店舗に飲食店を開設したり、一転逸品運動を始めるなど、その後多くの活性化事業を展開しました。その成果が認められ、2006年には経済産業省「がんばる商店街77選」に選定されました。全国に1万3千もの商店街ある中での選定であり、「大学連携」の成果がその選定理由でした。
名古屋での地域連携事業「地域間交流事業」と「マイルポスト」再開(2007年-2009年)
 大学3学部が現在の名古屋市熱田区に2007年度から移転することになり、活動の場を名古屋に移すことになりました。同時に、大学に「地域連携センター」の創設、名古屋市と名古屋学院大学との地域連携協定が結ばれ、さらに、文部科学省より現代GP補助金を受け、名古屋でのまちづくり活動が本格的に行われることになりました。  そのひとつが、「地域間交流」であり、名古屋という大消費地と陶磁器産業などの生産地との交流事業を展開させました。もうひとつが、瀬戸市で商店街活性化に成功した「マイルポスト」を名古屋・日比野商店街にて再開し、名古屋でも商店街活性化事業を行うことになりました。
日比野商店街活性化と名古屋学院大学みつばちプロジェクトの発足(2010年)
 日比野商店街は、2007年当初には組合数は42であったのが、名古屋学院大学の3学部熱田区への移転と地域連携事業の開始により、組合員数が徐々に増え、2010年には75までに増加しました。多くの商店街が組合員数を減少させている中、これだけの増加数は他になく、名古屋市商店街振興組合連合会より表彰状を頂くとともに、愛知県より「活性化モデル商店街」にも認定していただきました。  名古屋学院大学では、隣接する名古屋国際会議場にて2010年に開催されるCOP10(生物多様性条約締約国会議)を契機に、関連する実践的な取り組みを行おうとの機運が高まり、都市養蜂をキャンパス屋上にて実施することになりました。
「なごや商店街ミツバチ連携プロジェクト」と観光まちづくり(2011年)
 2011年には、地域連携センターが名古屋の4商店街での都市養蜂を指導しネットワーク化する事業「なごや商店街ミツバチ連携プロジェクト」を企画し、それが名古屋市商店街連携支援事業として認定されました。  さらに、みつばちプロジェクトを「観光まちづくり」の推進プロジェクトとしても位置付け、隣接する「白鳥庭園」にて採蜜ショーなどを仕掛けました。  そのひとつが「エシカルなごやデー実行委員会」です。タレントでエシカルコーディネーターの原田さとみさんを中心とした環境・フェアトレード系の団体が集まり、COP10一周年記念イベントを白鳥庭園にて開催しました。 採蜜ショーには多くの来園者が集まり、新聞、TVなどのマスコミに大きく取り上げられました。また、エシカルファッションショーも実施され、新しいスタイルの庭園イベントを一緒に盛り上げ、4千人もの来園者に楽しんでいただきました
「名古屋みつばち交流サロン」と「ファーム・エイド名古屋」(2011年11月19、20日)
 名古屋学院大学地域連携センターは、銀座ミツバチプロジェクトとの共同主催で「名古屋みつばち交流サロン」と「ファーム・エイド名古屋」を11月に実施しました。 「名古屋みつばち交流サロン」は、名古屋圏にて、趣味養蜂・都市養蜂・養蜂家というさまざまな立場でミツバチに関わっている個人・団体が集まって、知識・情報や交流を深めることでした。 一部では養蜂家藤原誠太氏によるニホンミツバチ養蜂に関する講演会、二部では、今年度の東海地区高等学校生徒商業研究発表大会にて最優秀賞を獲得した愛知県立愛知商業高校「なごや・文化のみちミツバチプロジェクト」による発表、三部では、名古屋での各都市養蜂団体と「なごや商店街ミツバチ連携プロジェクト」の活動報告会を実施しました。 本イベントは90名もの参加者に恵まれ、その後の懇親会でも多くの方々と交流を深めることができました。 「ファーム・エイド名古屋」は、人と自然とのつながりを大切に、この地方で無農薬や自然農法などでがんばっている小規模農園などの生産者を応援するイベントとして11月19、20日の両日、開催されました。 このイベントは、「銀座ミツバチプロジェクト」が2008年より、地方の生産者を応援するイベント「ファーム・エイド銀座」として始めまたものですが、今回、白鳥庭園にて初の連携イベント「ファーム・エイド名古屋」として実施されました。 主なコンテンツとして、白鳥マルシェと題した青空市、生産者紹介などのトークセッション、「ファーム・エイド銀座」出展者らによる「銀座蜜蜂庵」などがあり、19日はあいにくの雨でしたが20日には7千名もの来園者に恵まれました。


長者町ハニカム計画(長者蜂育くみ隊)
世話人代表 佐藤敦 

長者町ハニカム計画は、ビルの屋上でみつばちを育てることで、名古屋都心・長者町界隈のお店や人、そして緑をつないでいくまち育てプロジェクトです。 2010年春にスタートした活動は、その後、地元の飲食店で長者町ハチミツを使ったオリジナルメニューとしてまちにやって来る方々をおもてなしし、代金の一部が緑を増やしていくことに使われるなど、飲食店とのつながりだけでなく、はちみつを味わう方々の「心のこもった消費」へとつながっています。 また、様々な方々が屋上に遊びにやってきて、長者町界隈に住む方のお庭やまちなかの花壇で元気に飛び交うみつばちたちを日々、温かく見守ってくれています。 まさにハニカム構造のように次から次へとまちのあらゆる方々への関わりに派生している「長者町ハニカム計画」ですが、自分たちの活動だけでなく、今回行われた「みつばち交流サロン」のように同じ名古屋でみつばちを育てるマルハチ・プロジェクトさんや名古屋学院大学さん、養蜂家のみなさん方と定期的に情報交換を行うことで刺激をもらったり、藤原さんや銀ぱちさんにもアドバイスをいただきながら進められる場があることをとても嬉しく、心強く頼りにさせていただいております。「みつばち交流サロン」で運営者同士のつながりができる一方、「ファーム・エイド名古屋」では、会場に訪れた方々とお話でき、関心度の高さを改めて実感することができました。ありがとうございました。 日本の人々の価値観を大きく揺るがす出来事が起きた2011年もまもなく終わろうとしています。変動の時代にあって、私たちの小さな小さな活動は、よりいっそう大事な意味を持つことになると思います。大きなことはできませんが、今後もみつばちを育てることで、「ひと・もの・こと」を一つ一つ、つなげていきたいと思います。 これからも、どうぞよろしくお願いいたします。


愛知県立愛知商業高等学校
なごや・文化のみちミツバチプロジェクト
  教諭 梶原英彦

2011年6月、「マーケティング」の授業で、本校キャンパス周辺に広がる名古屋近代化の歴史遺産が数多く残るエリア「文化のみち」の活性化に貢献することを目的として「なごや・文化のみちミツバチプロジェクト」を立ち上げ、校舎の屋上で都市養蜂を開始しました。活動するにあたっては昨年からミツバチプロジェクトをすでに実践している名古屋学院大学と“ミツバチ高大連携プロジェクト”をスタートさせることになりました。 このプロジェクトでは、ミツバチをお借りするほか、出張講義や実習を通じて、大学の持っている都心での養蜂についてのノウハウを伝授していただくものです。教授や学生の方々には本校に何度も足を運んでいただき、都心での養蜂の心得や内検、採蜜の方法などの指導をしていただきました。 最近では、採れた貴重なハチミツを「文化のみち」にあるガーデンレストランや洋菓子店に使用していただいています。ハチミツを使った商品の開発を行ったり、この地域を訪れた方々を対象にした採蜜体験イベントを開催するなど活動の範囲は少しずつ広がり、生徒はそれぞれの場面で活躍し目に見えて成長する様子が伺えます。今後はソーシャルビジネスの視点から、都市養蜂を活用した持続可能な「観光まちづくり」を推進する商業高校生による新しいビジネスモデルを構築していきたいと考えています。 また、この取り組みを「大会への挑戦」という目標を掲げ、より意欲的な活動とするために生徒商業研究発表大会にエントリーしました。今年度は、愛知県大会、東海大会とも「最優秀賞」を受賞し、全国大会で発表する機会を頂きました。来年度はさらに上位を目指した取り組みとなるよう生徒の発想やアイディアを生かしながら、日々の調査研究活動を大切にしていきたいと思っています。 まだ発足して数カ月ですが、このプロジェクトを通して観光まちづくりへの新しいアプローチが少しずつ見えてきました。今後も「ミツバチつながり」を大切にし、地域に根ざした名古屋ならではの活動を展開していきたいと考えています。