7月1日火曜日、銀座の婦人服ブランドの本社8階テラスに分蜂した日本ミツバチを救出中、またまた分蜂したと携帯に連絡が入る。
場所は、新橋にある芝消防署と聞いて、更に驚く。
翌日の2日夕刻、早速巣箱を持ってメンバー4人で芝消防署に日本ミツバチ救助出動。ミツバチが集まっているといわれるジュラルミンの箱を見ると、小さな穴から沢山のミツバチが
出入りしている。この中に巣を作っていて、これをどのように持ち出すか色々悩んだが、実際に中を確認しよう思いそっと蓋を開けてみる。
すると、がっかり・・・中はもぬけの殻。結局、近所で分蜂していて、次の居場所を探して先遣隊たちが、次の住処を探しに来ていただけなのか??
大山鳴動、蜂が数匹では仕方ないので、そそくさと退散することに。
しかし、これで帰ったのでは努力した甲斐がないので、しばらく巣箱を置く許可を頂く。もしこれで、ミツバチを捕獲できたら、街に分蜂するのを防ぐ事が出来る。
そして一週間後の昨日9日、朝9時30分に芝消防署から電話が有り、数え切れないほどのミツバチたち蚊柱状態で消防署内に来て、一時騒然なったが無事巣箱に入ったと連絡が来る。
その日の夕刻、ミツバチが落ち着いた頃、巣箱を回収に出向く。
消防署の方から、「街中を騒がずに消防署内で事前に危険を回避できたのでとても助かりました」と仰っていただく。
見えないけれど、少しだけ街に貢献できたことは素晴らしい!!
しかし、今後、都内の各消防署から出動要請が来たらどうしたものか・・
ところで、今年は、例年と違い4月5月の季節だけでなく、6月以降にも分蜂の連絡が多くて昨年と少し季節がずれているようにも感じる。
これは、藤原さんによると、5月の花蜜が増える頃に丁度寒い雨続きの時期が続き、分蜂しようとする勢いがそがれてしまい、結局気温が上がってきた最近になって分蜂が増えているという見解だ。
銀座の屋上のように、巣箱の気温の変化をさせないように環境を整備している訳でなく、自然の日本ミツバチは、どちらかと言うと石垣の中や木の洞のように熱さ寒さの影響を受けやすい場所にいるので、季節に敏感に反応するのだろう。
また、銀座ミツバチプロジェクトが少し世間にも知れ渡り、日本ミツバチを殺さないで助けてあげて欲しいという声が増えている事も影響があるのだろうか・・・
田中淳夫